バヌアツ、ニュージーランド(2/22-3/3)

2/22

夜の便で成田から出発する。海外キャッシングを今回初めて申し込んでみたが本当に使えるかどうかは着いてみないとわからないため怖くて仕方がない。

Jetstarの機内食が事前に選べたため照り焼きそばみたいなのを注文してみたがこれは本当に美味しくなかった。申し訳ないが本当に美味しくない。何が美味しくないか考えてみたんだけど「味が美味しくない」以上のものが出てこない。

今回はトイレに行く利便さを考えて通路側の席を取ってみたのだけど窓際の席と違ってどこにも頭をもたれかけることができないからこれは失敗したなと後悔した。寝たりペルソナ5Rやったりしてるうちに気づいたらケアンズに着いていた。前の席の人が天才的なスマホの設置方法をしてたのだけ覚えている。自分もいつかこれしたい。

2/23

ケアンズシドニーへのtransitで一瞬だけ立ち寄った。一瞬だけでも蒸し暑さを感じる。ケアンズシドニーは一時間時差があるので本来3時間くらい乗り継ぎ時間があるんだけど、それを忘れていてこれtransit間に合わないじゃんとパニックになったのが非常に恥ずかしい。

本当は時差あると知っていたはずなんだけど、入国列に並んでた一人が急にファッキンノータイムとかぶつぶつ言い出して、こっちも疲れていたと言うのもあり時間ないものと勘違いしてしまった。今思えばあいつだいぶアホそうな顔してた。英語喋れるというその一点で自分より上等な人間だと思ってしまう。ネイティブだから喋れて当たり前なのに。

シドニーに11時くらいに到着。本来は15:00くらいにバヌアツのport villa行きの飛行機が出るはずなんだけどそれが4時間ほど遅れて出発になったのでその間にシドニー観光をすることにした。

シドニーは夏なので日本と違い暑い。ただめちゃくちゃ暑いわけでもなく、半袖にさえなれば十分過ごしやすい気候だった。どちらかといえば日差しがかなり強いのが厳しい。サングラスしっかりしないとそのうち白内障とかになってしまいそう。オペラハウスを遠目に見た後にハンバーガーを食べた。自分の居様が観光客感丸出しすぎて恥ずかしかったがともかくこれは美味しかった。

飯を食った後うろうろする。オペラハウスを見たりするがあんまやることない。シドニーは前も来たことあるが、観光地としてはあまり特色を感じない気がする。好きな人がいたらごめん。どうも「観光地によくあるもの」をとりあえず揃えたという印象が強い。でも車椅子の人とかが明らかに日本より多くinclusiveであるところはかなり良かった。

1時間ほどオペラハウス近くの庭園で昼寝する。その後は別の公園に置いてある馬鹿でかチェスや刑務所跡を活用した開拓歴史館を見たりした。開拓歴史館はオーディアガイドがめちゃくちゃ先進的で、自分で番号押さなくても場所を移動するだけで自動で音声が切り替わったりしてすげ〜と思った。あと教会をみた。時間になったのでシドニーの空港に戻る。

エアバヌアツでバヌアツに向かう。エアバヌアツは自動チェックインとかなく全部チェックインカウンターでやっていて今後の不便さが思いやられるなという感じ。ただエアバヌアツの機内食、マジで美味かった。感動。

23:00ごろにport villaに到着。明らかにシドニーより暑い。というよりムシムシしている。入国審査も当たり前に手作業。十何年前とか日本でもこんな感じだったなと思い出す。30分くらい経ってようやく入国出来た。LINE MOの海外用電波もとりあえず使える。後は海外キャッシングがうまく行くかどうかだけ。入国後すぐのところにあるATMにVISAを入れて操作する。ようわからんけど色々試しているうちに6万円分くらいキャッシングできた。一安心。これでとりあえずこの2,3日は生きて過ごせそう。

空港ターミナルに出たところ今日の宿の人が待ってくれていた。用意された車に乗り宿に向かう。まあ宿というか民宿というかほぼ家。親子二人で経営しているようで、お母さんの方が主に部屋の説明をしてくれた。エアコンがなくて扇風機だけだったり、シャンプーが欲しいと言ったら明らかにお母さんが普段使いしているシャンプーを持ってきてこれ使ってくれと言われたりと、欧米のホテルではまずないような経験ができてよかった。ホテルというよりはおばあちゃんの家に遊びにきたみたいなイメージに近い。残念ながら次の日の7:00くらいにはまた別の飛行機に乗らなくてはいけないのでさっさと寝た。

2/24

4:00くらいに起床。意外と扇風機だけでも快適に寝れた。あらかじめ伝えていた通り空港まで車で送ってもらう。たったの3時間だけだが良い滞在だったと思う。間違って部屋の鍵を持ってきてしまい、それを伝えようとしたのだがなんかbooking.comからその宿の情報が消えており連絡取れずそのまま日本まで持って帰ってきてしまった。あんなにいい人たちだったのに申し訳ない。

空港でチェックインを済ませる。今日はport villaからタンナ島という活火山があるところに向かう。そこで2日ほど過ごす予定。そこではATMなど基本なく、また現金払い以外受け付けないそうなので、前日キャッシングした6万円で本当に十分か不安になってくる。追加で1,2万円ほどキャッシングしようと思いATMにVISAを入れたら機械がうんともすんとも言わない。しゃあないからVISAを取り出そうと思ってもうんともすんとも言わない。これはカードを食われてしまったぞと気づき、空港の人に聞いてみるが月曜になればカード会社があくよとしか言ってくれない。今日は土曜なんだが。運よくeposカードを持っていたので残りの日程はeposに全任せで過ごすことにした。ここら辺の時間帯は睡眠不足で色々と鈍っており硬い床にスマホ落としたりした。

定刻通りに飛行機が出発し、1時間ほどでタンナ島に到着する。本来は雨季なんだけど今日は天気が良くて嬉しい。めちゃくちゃ小さい空港で預け荷物なども手渡しで受け取った。出口のところに迎えがきているはずなのだけど来ていない。事前に調べた時にこれは全然あることらしいと知っていたので余裕ぶって待ってみるが一時間ほど待っても来ない。流石に不安になってきて連絡するが返信も返ってこない。

これは最寄りのホテルまで歩いていかねばならんのかと決意を固めかけたその時、知らん髭もじゃの現地の人に話しかけられた。要は「ずっと待っているけど迎えが来ていないのか?ずっとここで待っているのもなんだから俺のリゾートホテルに来ないか」ということらしい。これは誘拐されて殺されるパターンかなと思ったが周りの人と親しげに喋ってたし大丈夫かなと思いその人の車に乗せてもらった。もちろん周りの人と親しげに喋るタイプのサイコキラーの可能性もあったんだけど結果としては本当にホテルに連れてきてもらい、ドリンクまでサービスしてもらった。ありがたい。そこで昼飯を食った。

しばらく経って宿から「ドライバーが遅れているらしい」という返信が返ってきた。今どこにいるかを伝えドライバーが来るのを待つ。同じドライバーを待っているらしい家族と話す。イタリア人の医師とフランス人の看護師の夫婦で子供が一人。ニューカレドニアで働いていて現在はバカンス中なんだけど奥さんが二人目を妊娠しているらしく、そのうちニースかどこかに戻る予定らしい。お前らの人生眩しすぎるよ。この家族とは今後も何回か会うことになる。

結局12:30くらいにドライバーが来た。雨のせいで道の状態が悪かったと説明してくれたが、だからと言って4時間も遅れるかは割と怪しいなと思っている。先ほどの家族と共に車に乗り込む。事前に調べた時はトラックの荷台に乗せられると書いてあったが流石にそんなことはなかった。割と揺れるがそれまでの緊張が解けたのもあり助手席で寝てたら「なんか眠そうな人いますけどもw」みたいな感じでドライバーにいじられた。いじるな。

一時間ほど経つと今回の旅の目標の一つであるヤスール火山に近づいてくる。活火山であり現在もマグマが噴出する様を山頂から見られるらしい。火山の周りも火山灰で覆われており、道なき道を走っていく。非常にワクワクする。火山灰エリアを抜け今日と明日泊まる宿(Mount yasur hideaway village treehouse)に到着した。

treehouseという名の通り、バニャンツリーという木の上に建てられた家に泊まることとなる。簡素な作りだけど秘密基地みたいで楽しいね。電波も悪いし充電も一日に数時間ほどしかできないような不便なところではあるがヤスール火山には近いという利点がある。




宿のご主人に話したらヤスール火山へのツアーが16:00までに申し込みしないといけないとのことなので、荷物を置いて一息ついたらすぐにヤスール火山に向かうことにした。ヤスール火山まではご主人の息子が案内してくれるそう。年齢で言うと高校生くらいかな。途上国あるあるの家族経営。

ヤスール火山まで歩きながら案内の子と話す。なんとなく予想していたことではあるが高校などにはいってないらしい。英語を教えてくれるような学校は小学生くらいまではあるが中学、高校以降となると基本的にはいけないみたいな話だった気がする。おそらくその英語を教えると言うのも観光ガイドになるために教えるみたいなことに近いんじゃないかな。ヤスール火山が観光資源として強いので、その周辺の観光産業によって家族を再生産し続けると言うシステム。これをsustainableと呼ぶべきか停滞と呼ぶべきか今の僕では判断がつかない。他にも色々話したはずなんだけど日にちが経って忘れてしまった。

ヤスール火山麓のツアー申込所に到着する。先ほどのヨーロッパ家族と再会する。元気そうで何より。施設には火山噴火時のSNS分析のポスターが一枚ペタッと貼ってあってはえ〜と思いながら読んだ。

麓から山頂付近までは車で20-30分ほど。そこから軽く階段を登り山頂に到着。活火山ということでスターウォーズのアナキンがやられたシーンみたいなマグマ一色の景色を想像していたがもちろんそんなわけはなく、基本的には煙しか見えない。噴火口的なのがいくつかちょこちょこあるらしいがやはり煙しか見えない。現状箱根の大涌谷と何ら変わらない。これは期待はずれかと若干落ち込む。ヨーロッパ家族も妊婦が硫黄ガス吸いすぎてはいけないとさっさと車の方に帰ってしまった。

このまま終わるのかと思ったがガイドがもう少し見えやすい場所があるというのでそちらに移動する。だんだん暗くなってきたのもあり、そこからは噴き出すマグマらしきものがポツポツと見えるようになってきた。さらに30分ほど待つとかなり暗くなり、目が慣れてきたのもあってかなり綺麗にマグマの噴出が見えた。風がかなり強く火山灰が目鼻に入るのは大変だったが、ここまでの2日間の移動が報われるほどに美しかった。大地の血液。足元に気をつけながら帰る。

麓に戻ると先ほどとは別の子供が迎えにきていた。そちらも多分高校生くらい。自分はボクサーをやっているんだと写真を見せてきて、さらに兄弟が作ったという歌をipod touchかなんかで聞かせてきた。これは普通にいい歌だったがやたらサービス精神が強い。行きの子によく分からんままチップをあげたので「なんかしたら金くれる人」と認識されたのかもしれない。流石に穿った見方すぎるか。

宿に戻ると飯が用意されていた。この宿は飯の時間の19:00~21:00だけ充電できる仕様なので急いでモバイルバッテリーを繋ぐ。飯は魚料理。具体的な料理名は分からんがこれはまーじで美味かった。日本人好みの味付け。米にもなんか味がついていてうまい。バクバク食った。

飯を食いながら明日の予定について話をする。バヌアツの伝統的な暮らしを垣間見ることができるというツアーをお願いした。あと地熱によって温泉みたいになっている川、Hot Springsがあるとのことなのでそこにも行きたいと言った。川は若干遠くて、40分ほど歩いても着けるらしいが流石にだるいので車での送迎をお願いする。ここの人たちは車を持っていないのがデフォなので多少遠くても全然歩いてしまうが自分は流石に行き帰り1時間半歩くのはきつい。

21:00に全ての電気が消えると言われたのでさっさとシャワー浴びて早めに寝た。シャワーが冷水なのは想定済みだったがシャンプーがないのは想定外だった。かなり久しぶりに石鹸で頭を洗った。意外と夜はそこまで暑くはなかったが昼間に蚊に噛まれたのがめちゃくちゃかゆかった。現地の人が全然痒そうにしてないのってなんでなんだろう。

2/25

朝起きて飯を食う。なんかパンに甘いジャムみたいなのを塗ったやつだった気がする。そのままオーナーと一緒にツアーに出発する。午前のツアーは全部徒歩だった。歩きがてら色々話を聞く。個人的にはタンナ島内の言語の話が面白かった。タンナ島内には部族が12くらいあって、言語は5つほどあるらしい。その部族が年に一回ほど集まって部族フェスをやるのだけど、そこでは部族全員がわかる共通言語を使って話すらしい。オーナーがその共通言語を確か「International language」と形容していたのが面白かった。「国際的」なんだな。自分は仕事で人間の言語を扱っており、それ自体に強い思い入れはないとはいえ4年もやってたらこういう話に興味が湧くようになる。本当に金や幸せが有り余っているならこういう話を追いかけて一生を終えたい。

後はtree houseを作っているバニャンツリーがタンナ島の人にとって酋長的な存在みたいな話(これは全然違ったかも)を聞いているうちに一つ目のカスタムヴィレッジツアーにつく。これは昔のタンナ島の部族の雰囲気を再現したツアーらしい。まあ正直これに関しては事前に調べてなんとなく内容を知っていた。昔の映画とかでよく出てくるような「野蛮な部族」的なアトラクションをタンナ島の住民自らやるらしい。オーナーも「ここから先は一人でいけ。もしかしたら食われてしまうかもしれんから気をつけてな」的なことを言って雰囲気を作ってくれる。

巨木の根っこの穴を抜け中のスペースに入っていくと突然大きな音が鳴り響く。そちらを向くと腰蓑をつけて武器を持った複数人の子供たちが大きな声を張り上げながらこちらに向かってくる。地面を叩きながらこちらを威嚇する。しばらく経つと一人を残しあとは去っていった。一人がガイド役を務めるみたい。

その後は部族の歴史の話を聞きながら定期的に威嚇されるイベントが発生するというのを繰り返し進んでいった。手作り感は強いがよくできてんなという印象。途中で村に入るために「長(chief)に挨拶しにきた」と言わなくてはいけない場面があったんだけど、それがどうしても「盗人(thief)」にしか聞こえなくて意味が分からずかなりグダらせてしまった。雰囲気で英語をやっているとこういうことが起きる。最後はなんか英語の歌を聞いた後みんなと握手して終わった。思春期っぽい女の子たちが全員歌も握手もクソほどやる気なくてうけた。そりゃやる気でんわな。



次はまた別のカスタムツアーに行く。再度徒歩移動。タンナ島の人たちってすれ違った人たちに絶対挨拶したり一言二言かわしたりするのがすごい。人と関わるの嫌になったりせんのかな。

次のカスタムツアーはめちゃくちゃ簡単なもので伝統の踊りを見るだけだった。男女どちらも腰蓑だけつけて踊っていた。女性陣は普段は服を普通に着ているからか乳を手で隠しながら踊っており、伝統と現代のぶつかり合いだなと思いながら見てた。それくらいの方がリアルな感じがして良い。歌は先ほどと違い現地語だったが独特のメロディーとリズムでめちゃくちゃ良かった。民族音楽って感じ。BoredomsがSuper Goとかでやりたかったのもこういうことなんだろうな。

宿に戻り飯を食う。これも美味しかった。道行く途中でチラッと言ったココナッツのジュースを用意してくれてたのも嬉しかった。

しばらく休んだ後にHot Springsに向かう。車で向かう途中で子供たちがいっぱい乗ってきた。小旅行的な感じで観光客が来るときは一緒に行くっぽい。大体宿から40分ほど。前日は徒歩で40分ほどと言っていたが車で40分ほどだったので歩きだったら片道でも1時間半とかだったと思う。タンナ島の人たちって"時刻"は守るんだけど"時間"に関してはふわっとした感覚で捉えている印象がある。

Hot Springsは海のすぐそばにある。海に流れ込む川が地熱であっためられて流れる温泉になっている。この日は観光客が僕だけなのと天気も晴れており居心地が非常に良かった。水温も熱すぎず冷たすぎずでちょうど良い。子供らが遊ぶのを眺めながら一時間半ほどボケーっとしていた。

Hot Springsから帰った後はオーナーにKavaというものを作ってもらった。木の根っこをすり潰して口で噛んだ後に水をかけて濾すと出来上がる酒みたいな何か。口で噛む部分もオーナーとか他のおっさんがやってて流石にマジかとなったが我慢して飲んでみる。正直めちゃくちゃまずい。まずいというか味を楽しむものではなさそう。木の根っこの味そのまま。ただしばらく経つと気分が高揚してくる。酒のそれは頭が重くなる感じと一緒にくるがKavaはそれがなくシンプルに気持ちよくなる感じだった。あとお手製のタバコも持ってきてくれた。合法なはずなのにやたらコソコソ持ってきたからあまりタバコはよく思われていないのかもしれない。タバコはそもそも吸わんからよくわからんかった。

酒には慣れているがKavaには慣れておらず、Kavaを作る場所から家に戻るまで足がずっとふらついていたので若干オーナーに心配された。その後飯を食って寝たのだが心配をかけたことがすごく気になって落ち込んだりしていた。これは今考えると流石に気にしすぎなのでKavaの副作用というかバッドに入った的な何かだったのかもしれないと思う。

2/26

今日でタンナ島は終了。朝飯を食った後に宿前で送迎の車に乗る。2日間のガイド代を払ってくれと言われたので5000円分ほど上乗せして払ったら大変感銘を受けてくれた。紙幣を使い切りたかっただけだけどこんだけ喜んでくれると嬉しい。空港に向かう途中で今日は市場が開かれてるとのことだったので向かってもらう。20分ほど経ったら戻るわと言われてその場で一人で降ろされる。しばらく見て回るが特に買うものもなく、また現地の人ばかりのところにぽつんといるのも気まずい。20分経ったくらいでさっさと集合場所に向かう。しばらく待ってみるが車が来ない。この二日間で待たされることには慣れたはずだがだんだん怖くなってくる。スーツケースやその他荷物は車の中に置きっぱなのでもしかして置き引きされたんかもしれない。その場合誰に言えばいいんだ?警察に行くのか?その場合これからの日程はどうなる?など少しの時間で多くのことを考えた。

結局そこからまた20分くらい経ったところで来た。一言言ってやろうくらいの気持ちで車に乗り込むが何も謝らずによっしゃ行こうぜみたいな感じで出発して逆に拍子抜け。南国すぎて怒る気もなくなる。空港に到着。ヨーロッパ家族に再会した。同じ便に乗るよう。この後2日port villaで過ごした後ニューカレドニアで過ごすらしい。au revoirと言っておいた。

飛行機はport villaに向けて定刻通りに出発、到着。transitまでの3時間ほど特にやることもなくビール飲んだりスマホをいじったりしていた。国際線に乗り込みニュージーランドオークランド空港に到着した。この時点で22時くらい。次の日の国内線が6時発とかなのでこの日は空港泊となる。論文投稿が近かったので細かい作業をしている間に深夜になる。流石に徹夜で飛行機移動を迎えうつ気力はないので適当なスペースを見つけて就寝に入る。最初は周りの雑音がうるさく、やかましいガキを空港からつまみ出せと過激なことを考えていたが良い姿勢を見つけだしてから子供の泣き声も気にならなくなりいくらでも泣きなさいと寛容な気持ちで眠りにつくことができた。

2/27

4時間睡眠だったが意外と元気になった。国内線に乗り込みクライストチャーチに向かう。今回は観光より移動の時間がとにかく長い。"移動"の旅。

クライストチャーチに8時頃に到着する。空港から市内にバスで移動。ホテルに一旦荷物をおいてチェックインの時間まで時間を潰す。良さげなカフェがあったのでそちらに向かい朝食を取る。エッグベネディクトとカフェオレを食べた。合わせて3千円くらいしたけどこれはめちゃくちゃ美味かった。

自転車を借りて市内を観光する。植物園 => 美術館 => 教会というルートで回った。正直そこまで印象に残ったものはなかった。クライストチャーチは以前震災があったのだけど、それがまた起きる危険性があるため復興がなかなか進めづらいらしく、それが影響して観光施設なども建てづらくなっているのではないかと思う。

教会を見た後に教会裏の自転車を止めているところに戻ると若い白人のバックパッカーがいた。ちらっとみるとこちらを見てきてコカインを吸わないかと聞いてきた。最初意味がわからず何回も聞き返して意味がわかった後に聞かんかったら良かったと後悔した。僕はドラッグはやらないとか言ってもコカインはドラッグじゃないからと意味わからんこと言ってくるし。最終的には断り切れたが終始目がバッキバキで殴られるんちゃうかと怖かった。その日が曇りだったというのもあるがクライストチャーチは終始このような退廃的な雰囲気をどこかに感じていた。

まだ時間があるが特に行きたい観光スポットもないのでレンタサイクル屋に教えてもらったサイクリングルートに挑戦してみることにする。往復20kmほど。最初は風が気持ちいいなと思いながら走っていたが途中から足や尻が痛いし全然進まんしで、ずっと「何これ?」と思いながら自転車を漕いでいた。チャリを漕ぐというスポーツってなに?一番意味わからんのはサドルの幅が尻より狭いところ。椅子というのは尻より幅広いのが相場だろと思う。

 

サイクリングの途中で昼飯を食おうと思っていたが良い店があまり見つからなかったので結局市内で寿司を食った。これもめっちゃ美味かった。割と日本の寿司に近い。チェックイン時間になったのでホテルに戻る。久しぶりに風呂とシャンプーをしっかり出来て気持ちが良い。わずか2日前にバヌアツの冷たいシャンプーを浴びていたのが嘘みたいだ。少し昼寝する。久しぶりにホテルっぽいホテルに泊まると安心感があるな。

目が覚めたので周辺をうろつく。僕はNZやオーストラリアが発祥のパブロヴァというお菓子がめちゃくちゃ好きなので探してみるが見つからなくて残念。家庭食という位置付けなのであまり店では提供されないっぽい。ワインバーがあったので一杯ほど飲んで晩飯に向かう。

晩飯はtwenty seven stepsというレストランで食べた。あらかじめ予約しておいたちょい高めの店。毎度のことだが周りが家族連れやカップルで来てる中で一人で来てるのが恥ずかしい。日本は一人飯に寛容なのでそこはすごい好き。スープとラムを食べた。どっちも抜群に美味しい。あとお酒を2杯ほど飲んで確か1万円くらい。クライストチャーチは飯が高いがその分ちゃんと美味いものが食べられる。次の日も早いので帰ってさっさと寝る。尻が痛い。

2/28

朝食を食べてバスに乗りテカポ湖に向かう。星がめちゃくちゃ綺麗に見れるらしい。昼頃に到着。星とかの以前にまず湖が綺麗。天候も良く星空も割と期待できる。モーテルにチェックインする。4人部屋の相部屋だが昼の時点では誰もいなくてこのまま誰も来なければ良いのにと願う。近くの日本料理屋でサーモン丼を食べた。美味しかった。

やることがなくなってきたからまた自転車を借りて周辺を散策する。昨日の尻の痛さがそのままセーブ&ロードされたかのように蘇る。10分ほど痛みと闘いながら漕いで近くの登山道入り口に到着。暇なので登山してみる。大体往復1時間半ほど。登山道周辺のどこにも水が売ってなくて喉カラカラになりながら下山した。

モーテルに帰り部屋に入ると中国人の家族三人がいた。母親と娘姉妹という構成でこちらをみるなりめちゃくちゃ嫌そうな顔をされた。そんな嫌そうな顔せんでも。ヘラヘラしながらsorryと言ったら余計なんか変な感じになった。気まずいのでさっさと外に出る。

モーテルの近くで地元の人の屋台が集まったマーケットが開催されていたので近くの店でビールを買って屋台の飯をいくつか食った。飯は2種類買ったのだけどどっちもあんまで目に見えてやる気が下がった。パワプロのイベント。

夜になり星空を見るツアーに向かう。道中の時点で結構綺麗。tekapo springsという温泉施設に集合。最初に10分くらい天体知識講座みたいなのがあった。「宇宙で一番Hotなのはこのうちどれ?」みたいなクイズの選択肢にイケメン俳優が入っていたところがめっちゃウケていた。日本でいうところの松岡修造ネタみたいなことなんだろうな。

その後近くの展望台みたいなところで星空観察があった。てっきり山頂とかまで行くものだと思っていたのだけどそれは別のツアー会社のやつっぽい。でもここでも全然綺麗に見れるのでまあ良い。世界一かどうかはわからないが自分が見た中で一番綺麗ではあった気がする。撮影禁止だったのが残念だけどしゃあない。

5人ずつくらいに分かれて説明を聞きながらたまに望遠鏡を覗いたりする。自分以外のメンバーが割とノリが良かったので説明役の人も盛り上がってきて「今から望遠鏡覗くので、そこで見た星空を何かに例えて」みたいな変な画像大喜利をフってきて嫌だった。望遠鏡覗くと脳のシナプスみたいに見えて、そういえば宇宙の画像と脳のシナプスが似てるみたいな話聞いたことあったなと思い出したがどう考えても英語でうまく伝えられる気がしなかったのでただただ無言で首を横に振った。悔しい。

星空観察が終わった後は温泉に入りながらガイドに自由に質問できる時間。ちょうど月が出て空も曇ってきたので良いタイミング。1時間ほどあったがみんなポンポン質問でてきてすげ〜って感じ。自分は特に何も思いつかんかったんでただずっと温泉にぷかぷか浮いてた。モーテルまで歩いて帰って寝た。

2/29

モーテルをチェックアウトしてMt.John行きのバスに乗る。単に移動するだけだと思っていたが自分以外の人は日帰りのツアーらしく、自分もそのツアーに途中までついて行くことにした。運転手の人が日本人だったので都度都度日本語で確認してくれてありがたかった。NZは日本人が多め。

Mt.johnやその周辺のツアーでは基本的に登山系のアクティビティが全て。このツアーでは2箇所登った。1箇所目は軽めの往復40分くらいの行程。本来は氷河的な何かが見られるらしいのだけど夏だし地球温暖化だしでほぼ見られなかった。ただ天気はすこぶる良く、また気温もちょうど良く歩いていて気持ちよかった。遠くにでかいMt.johnがずっと見えてるのも良い。

2箇所目は比較的長めの往復3時間くらいのルート。ただ基本的には平坦な道なので足がやたら疲れるだけでそこまで大変ではない。先ほどと同様に景色も綺麗で、ところどころでviewpointがあるので飽きない。いや、それは嘘。普通に最初の40分くらいでめちゃくちゃ飽きてた。遠くに見えてたところに辿り着くことは楽しいんだけど道中はだり〜ってずっと思っている。うなげろりんで中谷が阪本のことをダサいなと言って反撃を喰らう回を聞いたりした。3時間かけて登山した思い出がこれだけなわけないと思うんだけど、実際何も覚えていないな。なんか腰と膝が痛かった思い出はある。

2箇所目から帰ってきた後に今日泊まるモーテルまで送ってもらう。今日は8人部屋。流石に朝から4時間山を上り下りすると疲れるので少し休んで16時くらいからまた動き出す。そうは言ってもMt.john周りは基本登山系のアクティビティしかなく、こちらも流石にまたどっか登る元気もないのでただただうろうろする。値段高すぎで泊まるのを見送ったハーミテージホテルで軽くビールを飲んだりしてモーテルに戻る。ただ結局モーテルでもやることがない。老後ってこんな感じなんだろうな。

そんなこんなで夜になったので飯をくう。Mt.john周りではスーパーなどがないことを事前に知っていたのでテカポで買っておいた冷凍のカレーを食う。これはちゃんと美味しかった。カレーは世界共通で美味いな。ただ思ったより調理器具や調味料などが揃っていたので肉とか買って焼いて食ってもよかったなと思う。こういうとこにサークルとかで泊まってワイワイしたらバカほど楽しそう。

相変わらずやることがないのでペルソナ5Rと論文の修正作業をそれぞれ飽きたら交代する感じで進める。論文の修正作業がひと段落ついてルーティーンが壊れたので外に出てみる。Mt.johnも星がめちゃくちゃ綺麗。というか天気がさらに良い分こちらの方が綺麗かもしれない。キラキラ星というのは本当に点滅しているからキラキラ星っていうんだということにNZに来て初めて気がついた。綺麗さのオノマトペとしてキラキラと言っているだけだとずっと思ってた。帰って23時くらいに寝る。最近早く寝ようが遅く寝ようが7時くらいに一回起きてしまうようになってきてて嫌だ。二度寝したら睡眠浅いから悪夢を見がちなのもいや。これは全然関係ないことだけど、20代前半で「最近体力なくなってきてて老い感じるわ〜」とか言ってた人たちがアラサーになってマジでちょっと老い感じ始めると急に口を閉ざすの、あれよくないよな。

3/1

朝起きて飯をくう。この日もあらかじめテカポで買ったパンにこれもテカポで買ったベーコンとサーモンを載せてバジルソースみたいなのをかけて食った。これは美味かった。楽しい旅行も後2日。

クイーンズタウン行きのバスが昼頃出発なのでそれまで時間を潰す。昨日行かなかったルートを1時間半ほどかけて歩く。こっちは山というか森に近いルートだった。その後ハーミテージホテルでポテトを昼飯として食う。ここら辺か昨日のどっかで帽子を無くした。あんなにずっと一緒だったのに。

バスに乗り込みクイーンズタウンに向かう。クイーンズタウン行きのバスは現在運行会社が減ったせいでインフレがエグく、4時間乗るだけで一人一万二千円ほど払う必要がある。いいい12000円!?値段の高さを誤魔化すためにガイドがついており、ちょこちょこ説明を挟んでくれたりするが、そんなのいらんから4000円にしてくれ。途中のマーケットみたいなところで食ったアイスが美味かった。果実をその場で粉砕してアイスに練り込んでた。

18時頃にクイーンズタウンに到着。ドライバーの人がスーツケースを下ろしてもらったんだけど思ったより軽かったらしく「Is there anything in it?」と軽めのジョークを言われたのを「Is there anything besides it?」と聞き間違えて「No!」って即答したらめっちゃウケてた。読んでる人たちよくわからんかったらごめんな。僕もあんまよくわかってないもんで。

クイーンズタウンはNZ内の避暑地的な扱いで観光客がかなり多い。これまで人が少ない行程を満喫できてきたので若干萎える。萎えるなよ。ホテルは昨日までと同じくモーテルだが、ここら辺で人付き合いの体力に限界が出ると出発前に予想していたので一人部屋を予約しておいた。見事に予想的中。このタイミングの一人部屋嬉しすぎ。

街の中心地に向かう。どこもだいたい歩いて行ける距離でコンパクトにまとまっている。ブランド店やお土産屋なども立ち並んでおり、観光に特化した街という印象。中心にある湖が綺麗。あまりに観光地っぽすぎて物足りなさがあるが旅の最後にはちょうど良いという安心感もある。表裏一体。

19時半になってもまだまだ明るいがディナーのレストランに向かう。ここも予約していた。旅先で不味いものを食いたくなさすぎて2週間前には全ての飯を決めてしまっている。この日はステーキハウスで牛ステーキを食った。ワインも含めてかなり美味しかった。たっけえけど。多分一万円ちょい行った気がする。クイーンズタウンはNZの中でも一個価格帯が高い印象があった。

その後少し街をふらついた後にバーに寄った。おしゃれなバーでnegroniを飲んだ。これは海外で一人でバーに行くという実績を解除したかっただけなので飲むだけ飲んでさっさと帰った。今回の旅行は全体的に治安が良いので一人で酔っていても暴漢などを心配しなくてよくてありがたい。

3/2

観光最終日。8時頃に起きて朝飯を食べにハンバーガー屋に向かう。クイーンズタウンに来たら絶対行くべき店という触れ込み。昨日行ったら凄まじく混んでたが朝だと割と空いてる。ハンバーガーとコーラを頼む。肉が美味しい。全然関係ない話だけど僕はモスバーガーはかなり美味しい方だと思っているのにネットでハンバーガーチェーンでは雑魚みたいな扱いを受けていて腹立たしい。お腹いっぱいになったので少し周りを散歩した。

朝食を食った後モーテルをチェックアウトする。夜に帰りの便が出るのでそれまで時間を潰す必要がある。ただクイーンズタウンは家族で楽しむタイプのアクティビティが多いので一人で時間を潰すのはどうすりゃいいんかなという感じ。とりあえずゴンドラに乗って山の上の方に向かう。今日は天気が良いので景色がよく見えるが風がめちゃくちゃ強い。飛行機飛ぶんか心配になる。

リュージュというアクティビティがあるらしいのでそこに向かう。ゴーカートみたいな感じで小さめのカートに乗って坂を滑り降りることができるらしい。家族とかカップルが多い中で一人列に並んでてはずかしい。始まる前は恥ずかしいしさっさと終わらねえかなと思ってたけど、実際やってみたらめちゃくちゃ楽しかった。思ったより早くてスリリング。五歳児くらい無邪気に楽しんでた。乗り場に戻ってもう一回乗ろうかとも思ったくらいだがやっぱり恥ずいのでやめた。

山を降りる。近くにキウイハウスという、NZの国鳥キウイを見ることができる施設があるらしいのでそこに向かう。キウイが見られるまで30分くらい間があるので他の鳥をちょこちょこ見ながら過ごす。Keaという鳥が鳴いたり近くに寄ってきたりと見てて楽しくてよかった。時間になったのでキウイを見に行く。キウイは光に過敏らしく真っ暗な部屋に通される。写真ももちろんダメ。最初は何も見えなかったがだんだん目が慣れてきて全体がわかるようになる。奇妙な形をした鳥だった。ずんぐりむっくりした胴体に長い口ばし、2本足でひょいひょいと歩く。可愛いと不気味の間くらい。これは国鳥になるわ。良い時間の潰し方だった。

昼飯をパブで食う。ステーキをパイで包んだやつだった。ビールも軽く飲んだ。お土産を買うついでに近くのフリーマーケットを見る。陶器のコップがかわいかったので買った。あとはパーカーが良さげだったんだけど15,000円くらいしてどうしようかなと迷いながらウロウロしているうちにいつの間にか撤収してしまっていた。NZワインも買いたかったので近くのワインショップに入る。一回3-400円ほどで試飲できるとのことで調子に乗って4,5回ほど飲んでると普通にちょっと酔っ払い、買ったワインをそのまま置いて帰りそうになったりした。

なんだかんだ時間になってきたが多少隙間があるのでマッサージを受けて時間を潰した。昔からマッサージ受けるの好きなんだけど子供の時は何をガキがやってんだ感があったので最近ようやく大手を振ってマッサージを受けることができるようになってきた気がする。最後の飯としてポークリブ食ったがこれはあんまだった。これは今でもちょっと悔しい。

空港に向かう。適当に時間潰してメルボルンに出発。4-5時間ほどで到着。メルボルンで二度目の空港泊。今回はめちゃくちゃ寝るのに適した場所が見つかったので快適に寝られた。

3/3

メルボルンからブリスベンに移動。安く済ませようとするとNZから日本に帰るだけで二度も乗り換えをしないといけなくなる。ブリスベンでは多少時間があったのでパンケーキを食う。高いけど美味しかった。ブリスベンから成田に出発。帰りは8時間ほどあったがペルソナやってたらあっという間だった。ありがとうペルソナ5R。2週間経った東京は出発前と同様寒いことこの上ない。「やっぱり家が一番」とか全然ない。一生暖かいところでいたい。これまでもこれからも。